医科歯科連携|糖尿病患者の歯周病管理と歯科紹介のメリット【医療機関向け】
医科歯科連携|糖尿病患者の歯周病管理は歯科医院でサポートできます
近年、糖尿病と歯周病の相互関係が広く知られるようになり、医科歯科連携の重要性が高まっています。
糖尿病患者では歯周病の発症・進行リスクが高く、また歯周病の炎症が血糖コントロール(HbA1c)に悪影響を与える可能性も報告されています。
そのため現在では、内科・糖尿病専門医の先生方から歯科医院への紹介が増え、歯周病管理を含めた包括的な患者管理が求められています。
当院では、医科の先生方と連携しながら、糖尿病患者様の口腔管理を行っています。
糖尿病患者における歯周病管理の重要性
糖尿病患者では
・歯周病の重症化
・創傷治癒遅延
・感染症リスクの増加
などが知られています。
また歯周病は慢性炎症疾患であり、炎症性サイトカインの影響によってインスリン抵抗性の悪化が起こると考えられています。
近年の研究では、歯周治療によってHbA1cが約0.3~0.4%程度改善する可能性も報告されています。
そのため糖尿病診療においては
「口腔内の炎症コントロール」
も患者管理の一部として重要になっています。
医科から歯科へ紹介するメリット
内科の先生方にとって、歯科へ紹介することには以下のメリットがあります。
①血糖コントロール改善の補助
歯周病の炎症を改善することで、糖尿病治療の補助的役割を果たす可能性があります。
②感染症リスクの軽減
重度歯周病や口腔内感染は全身状態に影響を与えるため、早期治療によりリスクを軽減できます。
③診療情報提供による連携
歯科からも治療内容・口腔状態を診療情報提供書としてご報告します。
なお、医科から歯科へ紹介いただいた場合には、
歯科側では
診療情報提供料(Ⅰ)250点
などの算定を行い、患者情報を共有しながら診療を進めていきます。
当院で行っている歯周病管理
当院では糖尿病患者様に対して、以下のような口腔管理を行っています。
①歯周病検査(歯周ポケット・出血・動揺度)
②歯周基本治療
・スケーリング
・ルートプレーニング
・プラークコントロール指導
③歯科衛生士による定期メンテナンス
慢性炎症のコントロールを目的とし、3~4ヶ月ごとのメンテナンスを中心に長期的な口腔管理を行っています。
また、口腔内の感染源(根尖病変・重度う蝕など)についても必要に応じて治療を行います。
医科歯科連携の流れ
当院では以下の流れで医科歯科連携を行っています。
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医療機関からのご紹介
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歯周病検査・口腔内評価
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歯周基本治療
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定期的メンテナンス
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診療情報提供書による経過報告
紹介後は、口腔内の状態や治療内容を医療機関へフィードバックさせていただきます。
医療機関の先生方へ
糖尿病患者様の中には、歯科受診が長期間途絶えている方も多くいらっしゃいます。
しかし歯周病は自覚症状が少ないまま進行するため、
内科診療の中で歯科受診を勧めていただくことは非常に有益です。
当院では
・糖尿病
・心血管疾患
・誤嚥性肺炎予防
・周術期口腔管理
など、医科歯科連携を積極的に行っています。
地域医療の一環として、患者様の全身管理に貢献できればと考えております。
歯周病管理が必要な患者様がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご紹介ください。

